6月の資産公開の記事でなんかアクセス数が上がったので、やる気を出して二日連続で記事を書いてみます。
今回はTwitterで定期で流れてくる、投資戦略論争についてです。
グロース投資がどうだとか、配当再投資がどうだとか、インデックスがどうだとかで毎回似たような議論が繰り広げられ、議論もかみ合っておらず不毛だなと思っているので、今回はブログで自身の考えをまとめておきます。
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目次
そもそも、「投資の目的」は何なのか?
当然ですが、手段はゴールの達成に向けて選択されるべきです。
個々人が投資に励む目的、投資に求めている価値観によって、取られる選択は異なってくるのは当然のことです。
このあたりの前提を全部吹っ飛ばして、「○○最強、他はカス」的な短絡的な結論を導く人は、人の立場に立って物事を考えられない厄介な人なため、リアルでもネットでも近寄らない方が吉でしょう。
さて、前置きが長くなりましたが、一般的な人々の投資の目的についてTwitterでアンケートを取ってみました。私のフォロワー界隈なのでもちろん母集団の偏りはありますが、N=216なのでそこそこ一般的な層を写像していると考えてよいでしょう。
結果は以下のとおりです。
投資目的別の順位に並べ替えると以下のとおりです。
- ②市場平均以上のリターンを市場平均以下のリスクで実現
→つまりS&P500の平均が8%くらいなので、年利8%以上位を目指す人々。 - ①とにかく儲けたい。できるだけ短期で億り人
→年利20%、30%、40%以上、可能な限り高利回りを目指したい人々。 - ③定期預金以上のリターンをできるだけ低リスクで実現
→日本の定期預金よりも高利回り(年利1,2%くらい)を目指したい人々。 - ④とにかく定期的な配当がほしい
→利回りとかじゃなくて、キャッシュがほしい人々。
ちなみに私は、「①とにかく儲けたい。できるだけ短期で億り人」なのですが、アンケートを取る前までは、当然、大多数が同じ目的の人だと思っていました。現実には市場平均程度でゆっくり資産形成をしたい人がかなり多くて、驚きました。新たな気づきですね。
また、さらに驚いたのが、利回り云々より配当さえ定期的に貰えれば良いという層が17%もいたことです。推察するに、年金暮らしで資産形成より使うフェーズになっている人は、そういう考え方もあるのでしょう。高齢化社会が進展する日本においては、このような今後も配当のみを目的にする人は増えていくのでしょうか。
投資目的別の投資戦略の指針
本題の投資戦略についてです。
基本的には、投資目的に合った戦略を選択し、勉強しながら必要な知識やスキルを身につけていくことが重要です。
自分の目的に合わない手法の勉強は無駄なので手を出すべきでは無いですし、そもそも目的が異なる手法や人達に対して、投資の方法論で議論を吹っかけたり、論破しようとするのも時間が無駄なのでやめた方が良いでしょう。
一方で、同じ目的を目指す投資家は同士なので、積極的に情報交換をしながら、効果的な投資戦略を模索していくことが有効だと思います。
①とにかく儲けたい。できるだけ短期で億り人(年利30%以上)
むちゃくちゃ儲けたい人は、次の方法の何れか、もしくは複数を組み合わせることで、短期で億り人を目指しましょう。
下記以外の方法での、短期億り人はムリです。
以下、箇条書きにしますが、上に位置する手法ほど高リスクだったり高難易度だったりします。
- 先物オプション
- 信用取引、空売り
- 未上場非公開株(エンジェル投資)
- 指数連動型レバレッジETFのスイングトレード(日経、S&P、原油 等)
- 新興国株式(中国、APAC、BRICS等)
- バリュー投資(個別株)
- グロース投資(個別株)
- アクティブ運用の投信(ひふみとか)
- IPO抽選
上記のうち、どれか一つを極めれば億り人に近づきます。
なお、私はグロース投資(個別)を極めるため、日々精進しています。
私はバリュー投資は、スキル的に個別株の割安判定が困難なことと、売買タイミングがシビアな点で、今はグロース一本槍でやっています。
なお、ここで挙げているバリュー投資はPERの低い株をアホールドするなんちゃってバリュー戦略では無く、キチンとバリューの相対的な割安を多角的に判断し、適切なタイミングで買い、適切なタイミングで売る、正統的なバリュー投資のことを指しています。
また、IPOは運要素が強く、規模が稼げないので、積極的には狙っていませんし、新興国株は情報が取りにくくあまり詳しくないので手を出さない方針です。
②市場平均以上のリターンを市場平均以下のリスクで実現(年利8%程度)
市場平均程度で良いのであれば実現手段は以下があります。
- インデックス投資
- パッシブ運用の投信
インデックス投資理論はよく知りませんが、グローバルマクロ戦略とか、オールウェザー戦略とか、レバレッジETFのPFとか、色々とあるようなので、その当たりを極めると良いのでは無いでしょうか。
③定期預金以上のリターンをできるだけ低リスクで実現(年利1,2%以上)
定期預金以上のリターンで、リスクを極力抑えたいのであれば、正直、一択です。
- 米国債
米国債は、2年もので年利2.5%、5年で2.8%、10年で約3%と、日本国債や日本の定期預金に比べると破格の利回りです。
当然、アメリカ様の国債なので、無リスクです。日本人の運用としては、為替リスクが多少ありますが、円転のタイミングを見計らえばコントロールできるので、今すぐ株式運用から足を洗って、米国債を定期買い付けする作業をはじめるのが幸せだと思います。
④とにかく定期的な配当金がほしい
配当金狙いの人もやることはシンプルです。以下の2つの方法で目的を達成してください。
- 高配当株
- 毎月分配型の投信
上記、何れかの方法で運用すれば確実に、定期的に配当金は受け取れます。
高配当株を日本株でやるか、米国株でやるかは、ほしい銘柄の配当利回りや、1年間の配当回数、為替リスクの許容度に応じて選べば良いでしょう。
まとめ
投資の方法なんて、「みんな違ってみんな良い」わけですが、ある程度自分の達成したい目的・目標に向けては正しいアプローチを取ることが重要です。
もしあなたが、株で爆益を目指したいにもかかわらず、高配当再投資戦略などを取っているのであれば、おそらく目的が達成されることは無いでしょう。
一度、自身の投資の目的と、その戦略の整合について振り返ってみることをオススメします。