投資戦略

オニールの成長株発掘法⑤ S&L:株式の需給と主導銘柄

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だいぶ間が空きましたが、成長株投資の第一人者、オニール先生の布教活動を再開します。

前回までで、オニールの必殺技CAN-SLIMの前半、CANまでを紹介しました。

 

CANまでで、EPS成長率など比較から成長株か否かはドラスティックに判別することができるようになりました。

後半のSLIMはその銘柄をどのタイミングで購入するべきか、という購入タイミングに関するセオリーです。

本記事では、後半のSとLについて説明します。

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オニールの教えS:Supply and Demand

株式の供給量をみる

いわゆる大型株と小型株の値動きの違いについて述べています。

  • 同じ条件であれば、発行済株式が多い銘柄より、少ない銘柄の方がパフォーマンスが上がる
  • しかし、小型の方がボラティリティが高く、上がる時も下がる時も速くなりがちなため、リスクは高い。
  • また、浮動株(=発行済株式 - 経営陣保有分)についても着目する。経営陣の保有株の割合が高いと、経営陣に株価上昇のモチベーションを与えるため好ましい。(大企業は最低1〜3%、中小企業はそれ以上)
  • 上記の理由から、過度の株式分割には注意を払う必要がある。1対3以上の株式分割は、大資本企業化を早め、値動きが重くなる。

マーケットは大型株から小型株、小型株から大型株と移り変わっていくため、それを加味したポートフォリオを考える必要性を示唆している。

自社株買をしている企業を買う

一般的に歓迎される自社株買については、オニール自身もポジティブに捉えています。

  • 公開市場で長期間かけて継続的に自社株買いをしている企業は見込みのある企業である。(自社株を10%保有していれば相当な量)
  • CAN-SLIMを満たす成長中の中小企業が自社株買を行うということは、将来にわたって株価上昇を見込むという意思であり、好ましい兆候。
  • また、自社株買によりEPSが増加するため、成長の加速に繋がる。

負債比率の低い企業が望ましい

一般的に、自己資本比率が高く、負債比率が低い企業の方が財務安全性が高いことで知られています。一方で、負債比率が高いということは、節税効果などによる財務レバレッジが高いため、ROEなどが高くなる傾向もあり、財務安定性とトレードオフの関係にあります。

オニールは以下のように述べています。

  • 一般的には負債比率が低い方が、安全で優良企業
  • 金利が高くなったり、深刻な不景気が訪れると、負債比率が高い企業はレバレッジ効果によりEPSに大きな打撃を受ける。

一般的な言説と同様のことですが、景気後退局面では、成長株のポートフォリオであっても財務レバレッジが低めなディフェンシブ銘柄を組み入れるなど工夫が必要ということです。

需要と供給を見極める

オニール流の購入タイミングでもっとも重要な考え方の一つです。

需要と供給の関係を見るために出来高を確認します。

  • 一般的に、株価が一時的に下落する時、出来高の減少を伴っていれば、大きな売り圧力の出尽くしを示している。
  • また、逆に株価上昇時に出来高の増加が伴っていれば、機関投資家による買いが入ったことを示している。 
  • さらに 株価がもみ合いからブレイクアウトする時、通常の+40〜50%以上の出来高を伴う。
    • これは、株の大量買いや株価のさらなる上昇の可能性が高いことを示唆している

なお、過去50日間の平均出来高と、それに対する増減率についてはオニールのIBDで簡単に確認することができる。

オニールの教えL:Leader or Laggard

オニールのLはかなりパワフルな考え方です。私も銘柄選定時はかなり重視しているポイントです。

業界内で上位1〜3位を狙う

この考え方は重要です。業界内の上位1位〜3位は、業界全体が振るわない場合でも、力強く上昇する場合が多くあります。

そういった場合、下手に業界4位以下を混ぜて、分散させるよりも上位1位、2位に集中させた方が安全性が高まる場合がほとんです。

なお、オニールがここでいっている業界上位というのは、規模が最大とかブランドが最強とかといった、意味合いではありません。

あくまで、以下のオニール的成長株基準に乗っ取って、業界内でもっとも勢いのある銘柄を上位と呼んでいます。

  • EPS増加率が高い
  • ROEが最大
  • 利益率や売上増加率もずば抜けている

さて、ここで疑問に思うのは、上記基準で業界上位を特定する方法です。結構面倒だなと思うかもしれませんが、心配ありません。

後述しますが、IBDでセクターリーダーをランク付けされているため、簡単に確認できます。

共振株は買わない

ざっくり言うと、出遅れている2番手株は買うなと言うことです。

「2番じゃダメなんですか」の蓮舫よろしくですが、株式の世界でも2番は決して1番のパフォーマンスを超えることはありません。

バリュー投資の感覚を持つ人は、例えば、NVDAが物凄くGPUで成功しているから、2番手で株価があまり上がっていないAMDは出遅れていて、これから上がるはず。と考えます。

しかし、オニールは2番は2番の理由があり、一見割安に見えても、一番手を超えるパフォーマンスになることはまず無いと断言しています。

「先頭を行くものがカキの実を手に入れ、2番手はカキの殻を手にする」らしいです。

主導銘柄と停滞銘柄を見分ける方法

前述の通り、同じセクターでも相対的に高いパフォーマンスを示す、主導銘柄を選ぶと言う話です。

で、毎度のことながらその主導銘柄をどうやって選ぶかと言う話ですが、オニールさんはIBDで個別銘柄ごとに毎日レラティブストリングス指数と言う指標を更新しています。(しかし、無料版は見れません。残念)

レラティブストリングス指数とは1〜99の指数で、99が最高です。例えばレラティブストリングス指数が99(最高)の銘柄は、市場全体の99%の企業を上回ったことを示しており、50を切ると、半分以下の値動きであることを示しています。

感覚的には毎日株価やチャートを見て入れば、停滞しているか主導しているかは感覚的にわかるので、怪しい値動きをし始めたら、リバウンドを期待するのではなくポジションを縮小するなど、手を打つことが良いと思います。

調べ方

基本はオニールが立ち上げた株式メディア、Investor's Business Daily(IBD:https://www.investors.com/)で見ていきます。

yahooファイナンス的な使い方と同じで、IBD内でティッカーシンボルを検索し、個別の銘柄を見ていきます。

S:出来高

出来高の変化は、個別ページの最上段から確認できます。

S:株式数、経営者保有割合、負債比率

上記から、下にスクロールすると浮動株数や、経営者保有の割合、負債比率が確認できます。

 

L:グループリーダーシップ

同じページでグループリーダーシップも簡単に確認できます。

リーダーシップもオニール独自の評価軸なので、EPS成長率などが大きく影響します。したがって、事業規模が桁違いに大きいAMZNもグループリーダーシップとしては現在3位です。

しかし、前回の決算まではEPSがメタメタでしたので、少し前までは11位くらいでした。

なお、現在のインターネット小売のグループリーダーはBABAです。

SとLで持ち株をチェックしてみる

毎回恒例ですが、オニール式の評価指標を使って、持ち株を確認して見ます。

現在の保有銘柄5つを指標に照らし合わせると以下の通りでした。

  • 発行済株数、浮動株数の観点では、AMZN、NVDAが大型株、SQ、SPLK、ANETが小型株となりました。
  • 特にANETは経営者保有割合も高く、浮動株が極めて少なく、値動きが激しい傾向にあり、チャートの形でポジション縮小などはこまめにやることでリスクテイクして行く予定です。
  • 経営者保有割合はAMZNとANETが高い状況です。SQとSPLKはかなり少ないですね。SQはTwitterで儲かってるからあまり気にしないのでしょうか?
  • 負債比率はAMZNが激高です。SQは普通くらいですね、NVDAは思っていたより低いですがこの低さであのEPS成長率を実現しているのが恐ろしいです。
  • グループリーダーの度合いでいうと、NVDAトANETが1位。SPLKが2位。AMZNが3位と狙い通りです。SQはオニール的には買うのは時期尚早感がありますが、青田刈りの意味合いも込めてこのタイミングから打診買いして見ています。
  • 強豪のグループリーダーは、BABA、MA、NEWRですね。BABAは中国リスクを嫌い今後も手を出す予定はありません。MAはSQ打診買い時にだいぶ迷いましたが夢を買いました。NEWRはよく知りません。EPS成長率とかが鬼ヤバイ感じですが、一旦、SPLKでいい気がしています。

まとめ

長々と書きましたが、一番重要なのは、できるだけグループリーダーを買っておけということです。

ぶっちゃけそれだけ見てれば損切りさえ間違えなければ大火傷しないと思っています。







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