投資戦略

AIで本当に「儲けられる」企業の選び方

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世の中、至る所でAIが使われるようになってきて、投資対象としてのAI系ビジネスも数多く目にするようになってきました。

しかし、現状は若干AIバブルの様相を呈してきており、AIと名付けるだけで実力以上の評価を受けるような企業も存在するため銘柄選定には注意が必要です。

本記事では、わかるようでわからないAIの凄さと、本当にAIで儲けられる企業の見分け方について考えてみます。

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古くて新しいAIの歴史

実は今流行っているAIは第3次AIブームと呼ばれています。

そのきっかけは2012年のディープラーニングの躍進と呼ばれており、それから5年経った今でもブームが継続している状態です。それ以前の第1回ブーム、第2回ブームそれぞれ一時的にブームになりましたがいずれもここまで浸透せずに下火になっていました。

その背景としては、近年のアルゴリズムの進化やCPU,GPUの性能向上、クラウド、IoTによる活用可能なビッグデータの存在が挙げられます。要はやっと時代がついてきたという感じでしょうか。

AI自体は比較的オープンな技術でコモディティ化しやすい

AIはもともと学術の中で進歩していった技術ということもあり、新しい手法がどんどん論文として公開され、共有知として世界中で活用されています。

したがって、AIアルゴリズムは企業独自の秘伝のタレという訳ではなく、誰でも調べれば扱えるコモディティに近い存在と言えます。実際、Googleの有名なアルファ碁だって内部の構造を包み隠さず論文として公開されていますし、大学の研究成果はもちろん、企業側の成果ですら次々に論文として公開される風潮になっています。

そうなると当然、そんなガチAIアルゴリズムを独自で研究して内製するより、公開されている最新のアルゴリズムをうまく組み合わせて使った方が良いわけなので、世の中のほとんどのAI企業が自社でAIの開発などせずに、組み合わせでビジネスを成り立たせることに注力しているのが現状です。

例えばIBMです。うまくブランディングして何も知らないユーザーに夢を見させていますが、IBMのワトソンだって、実態としてワトソンAIなんてものがあるわけではなく、既存のAIアルゴリズムの集合体をUIなどを整えて、綺麗にパッケージ化しているだけなのです。より性能の良いアルゴリズムが提案されれば、ユーザーに気付かれないようにこっそりアルゴリズムを入れ替えたりもします。

あと3年も経てば、マイクロソフトがExcel2020を出して、ピボットテーブルの横に決定木だのSVMだのランダムフォレストなど、いわゆる機械学習をワンクリックでできるような世界も実現されていくと考えます。そこまでくるとAIは完全にコモディティとなるでしょう。

「凄いAI」かどうかはアルゴリズムではなく、何を学習させたかで決まる

さて、AIアルゴリズムがコモディティ化するからといって、AIが凄くないかというとそうでもありません。

AIの最大の特徴は、データから自動的に学習して良い感じに最適解を求めてくれる柔軟性です。

つまり、覚えさせる学習データの質が良ければ良いAIができるし、量が少なかったり質が悪ければどうしようもないAIに成り下がるわけです。

そのため、AIというツールを利用してビジネスをスケールさせるさせるためのポイントは、AIのアルゴリズムではなく、AIに何を覚えさせるかという、データに着目することが重要となります。

米国株投資においても第4次産業革命の波に乗るのであれば、すごそうなAIを持っている企業ではなく、魅力的なデータを大量に持っている企業を中心に選択することがポイントとなります。

第4次産業革命で本当に儲かる企業とは

1.ビッグデータを持ち、デジタルでマネタイズが完結する企業

圧倒的にビッグデータを持っている企業、またはビッグデータを集めることができる企業がAIを使うと、競争優位性の高い賢いAIに育てることができます。賢いAIの育成に成功すると、膨大な処理やデータの解釈などが自動化されるようになります。

また、もう一つ重要なポイントとして、デジタルでマネタイズが完結するような企業を選ぶことが重要です。これらのマネタイズモデルを持つ企業は、ビッグデータによりAIが24時間不眠不休で効率的な販売促進を繰り返し、勝手にコンバージョンしてくれるので、電気代だけ払って寝てれば儲かります。AIとの相性がものすごく良いです。

見極めのポイントは最後のマネタイズの部分で人手の介在があるかどうかです。企業活動で最も重要なキャッシュを稼ぐ部分で人手の介在が必要なビジネスモデルの場合、AIを活用しても飛躍的な売上UPは望めないでしょう。

以上を踏まえると、AI時代に最も儲かるのは以下のような企業だと考えられます。

  • amazon
  • google
  • facebook
  • 日本企業だとリクルートなど

2.AIを使う、作るための環境を提供する企業

次に儲かるのは道具売りです。
いわゆる戦争で儲かる武器屋とか、ゴールドラッシュで儲かるスコップ屋とかそういった類の企業ですね。

具体的には、ディープラーニングの処理資源として必要不可欠なGPU、膨大なデータを解析するための場としてのデータセンター、膨大なデータを取得するためのネットワーク機器、等が考えられます。

その際、候補となるような企業は以下が考えられるでしょう。

  • Nvidia:GPU、データセンター
  • Amazon:AWS
  • Google:GCP、Tensorflow
  • Microsoft:Azure
  • Cisco:ネットワーク機器

これらの企業は、AIのアルゴリズムの進化スピードとは無関係に共通して必要となる資源を提供していくため、市場全体の成長に比例しほぼ確実に成長していくことができると考えます。

3.ニッチな技術を持ったAI技術ベンダー

三番目に儲かるのは、AI系技術として尖った技術を持ち、それをソリューション化して展開している企業です。

主に大学研究室スピンアウト系が挙げられます。AI系のニッチな技術とは、メインの学習アルゴリズム部分の技術ではなく、データの前処理技術であったり、データの圧縮技術といった周辺技術の場合が多いです。

具体的な企業としては、

  • Ambarella:画像圧縮技術。
  • Cognex:MIT発ベンチャー。バーコード特化の画像前処理技術。カメラとの一体型による高速識別性能。

日本では、

  • Preferred Networks:Chainer
  • SOINN:東工大スピンアウト
  • パークシャーテクノロジ:東大松尾研スピンアウト

これらの企業群はもともと技術的なトップランナーなので、一朝一夕でキャッチアップできない程度には優位性があると考えます。また大学発という権威も纏っています。

4.汎用的に対応できそうなAIソリューションを売り歩く企業

最後に一番儲からないのはこの企業群だと考えられます。

前述のとおりAIはうまく学習させることで価値を発揮するツールです。
したがって、あらゆるビジネス課題に汎用的に対応できるAIは現状、この世に存在しません。

しかし、IBMなどはワトソンという単一のブランドを担ぐことで、あたかも多様な課題に対応可能な汎用的なAIを提供しているように見せて売っています。

そして実際に顧客の多様な課題に対して汎用的に対応している訳ですが、その手口はITコンサルティングによるAIの個別カスタマイズです。つまりほとんどAIコンサルティングビジネスであり供給側の人手に依存するビジネスモデルとなっています。

導入できた暁には当然、膨大なライセンスフィーや後続のシステム開発が手に入るようにはなりますが、いかんせん導入段階でのコンサルティングが必須という状態なため、供給側のヒト不足がボトルネックになり、ビジネスの急拡大が望めません。

具体的な企業名だと、以下のようなSIerが考えられます。

  • IBM
  • 日立
  • 富士通
  • NEC

まとめ

AI系企業の競争優位の源泉は明らかにビッグデータです。そこを念頭に、AI技術とビッグデータ、及びそのビッグデータが自然に集まるプラットフォームの3つを持っている企業を選択して行くことが失敗の少ない投資先選定になると考えます。







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