個別株レビュー

データで理解するディフェンシブ株アマゾン

投稿日:2018年6月23日 更新日:

今年に入って、米国株市場は去年のような右肩上がりの簡単な相場ではなくなってきました。

このような乱高下する市況で力を発揮するのはいわゆる「ディフェンシブ株」。

一般にはディフェンシブ株とは高配当株などの資産株のことをいうようです。

しかし、2018年の値動きを見ると、明らかに我らがAMZNもディフェンシブな働きをしていることに気がつきます。

日々、グロース株をチェックしているグロース株投資家の中では既に定説となりつつあるAMZNディフェンシブ株説について、本日は、グロース株のアマゾンがディフェンシブであることが信じられない人に対しても、データを使って説明してみようと思います。

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言葉の定義:ディフェンシブ株とは何か?

議論を進めるにあたって、ディフェンシブ株の言葉の意味を定義しておきます。

ディフェンシブ株は捉え方が沢山あるようですが、本記事では、以下の意味合いでディフェンシブ株のディフェンシブ度を計測していきます。

ディフェンシブ株 
= 市場平均が下げ局面においても、市場平均よりも下げない株。

(= 下落時の耐性がある株)

つまり、市場平均(SPY)が下落した日(SPY < 0 )に、市場平均よりも下落した日(AMZN < SPY)が少ない銘柄ほど、ディフェンシブであるという捉え方です。

データをとってAMZNのディフェンシブ度を評価する

AMZN×SPYの値動きプロット

pythonを使ってデータ集計をしていきます。

使用するデータは、2018/1/1〜2018/6/22までの値動きデータです。

単位は%で、一つの点はとある1日を示しています。

しかし、このプロットだと、AMZNが上がった日とSPYが上がった日の関係性しか表せていません。

ディフェンシブ度を評価するためには、AMZNがSPYに勝った日かどうかが重要になるため、ここでデータを整形し、差分(AMZN - SPY)を計算します。

計算結果は以下の通りです。

差分データはdiffというカラムに入れておきます。

これで、日々の値動きで、diffの値がプラスならAMZNはSPYに勝ったということがわかりました。

使用するデータの統計量をとったものが以下の通りです。

119日分のデータを使って集計していきます。

diffの平均値が0.31なので、AMZNは日平均で+0.31%で市場平均を上回っていることがわかります。

ディフェンス度を評価するためのフレームワーク

データができたので整理し、フレームワークに当てはめて見ます。

フレームワークは以下のものを使います。

縦軸は、diff(AMZN - SPY)の値を使い、市場平均に勝った日と負けた日を分けます。

横軸はSPYのデータを使って、市場自体がプラスかマイナスかで分けます。

こうすると上記のように4象限に分けられるわけですが、「ディフェンシブ度」は冒頭に定義したように、第三象限「下げ相場で一緒に下げる」日数がどれだけ少ないかで判定します。

ちなみに、第一象限、第二象限が多いと攻撃力が高いということを意味しており、第三象限+第四象限の合計が少ないと、全体としては市場平均には勝てているという意味合いになります。

AMZNのディフェンシブ度は?

これまでの議論を踏まえて、データをプロットすると以下のようになります。

 

上記だとパッと見でわからないので、割合に変換したのが下図になります。

ということで、アマゾンは、市場平均がマイナスの時に負ける確率は20%ということがわかります。

また、市場平均に勝つ確率は、合計で61.4%です。結構な勝率ですね。

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他の銘柄と比較してAMZNのディフェンシブ度を評価してみる

さて、AMZN個別でみただけだとAMZNのすごさがよくわかりませんので、他の銘柄と一緒に比べてみようと思います。

力技になりますが、今のプロセスを他の銘柄でも繰り返し実施し、エクセルに集計して見ました。

比較した銘柄は、グロース株と、いわゆるディフェンシブ株と言われている銘柄を適当に選んで20個の個別株と比較しています。

比較結果は以下の通りです。

ディフェンシブ度を表す第三象限の結果でそーとしているため、no1がもっともディフェンシブでno20がもっともディフェンシブではないという意味合いです。

AMZNはディフェンシブ度のランキングでいうと上位7位です。

しかし、第四象限(上げ相場時の市場平均との負け)を含めるとNFLXと同率1位で、最も市場平均に負けにくい銘柄と言えます。

また、MAはディフェンシブ度ランキングは4位で、第四象限まで含めると3位です。

一方、ディフェンシブ度が最も高いのはいわゆるディフェンシブ株のMCD,KO,VZなどが上位ですが、これらは上昇相場でも市場平均に勝てておらず、守りは良いが、攻め切れてもいないという銘柄になります。

一部の人が好みそうなPM、IBM、GE、PGなどはディフェンシブ度も低く、市場平均に日数ベースでは負け越しています。

結論とまとめ

2018年の上期のデータを分析した結果、グロース株においても、MA、AMZN、NFLXはディフェンシブ度が高いことがわかりました。

また、これらの銘柄は下げ局面で下がりにくいだけでなく、上げ局面では市場平均を遥かに超えて爆上げする傾向にあることもわかり、攻守のバランスが取れた良銘柄と評価できるでしょう。

一方で、MCD、KO、VZ、T、JNJなどは確かにディフェンシブであったという結論になりますが、同時に市場平均よりもパフォーマンスを落とす傾向にあることがわかります。

パフォーマンスが低い = リスクが低い というのは当たり前なので、パフォーマンスを落としてまでディフェンシブな個別銘柄を選好する理由を改めて考える必要があると考えます。総合的なことを考えれば、これらの銘柄よりはETFに集約した方がメリットがあるかもしれません。

 

 







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